このような悩みを持っている方は多いのではないでしょうか?
バレーボールの勝敗はレシーブ力で決まると言っても過言ではありません。
それほどレシーブは重要なため、試合で勝つためには常にレシーブ力を向上させれるよう練習する必要があります。
- レシーブの呼び方の種類について解説
- レシーブの基本の構え方について解説
- 安定したレシーブのコツについて解説
- レシーブを上達させる練習方法解説
- レシーブが上達しない人のよくある特徴について解説
この記事では、レシーブの説明から構え方、レシーブのコツや練習方法、上達しない人の特徴などについて解説しています。
その際に、自分がレシーブを行う際に意識していることや、練習方法についても紹介していますので、是非参考にしてみてください。
私のバレー歴は10年以上です。
これからバレーボールを初めようと思っている方、上手くなりたいと思っている方の手助けになるはずだと思いますので、是非最後まで読んでみてくださいね。
レシーブの呼び方の種類
バレーボールのレシーブには実はいくつかの名称があります。
その中で、今後特に覚えておくべきレシーブの名称は下記の3つです。
- レセプション
- ディグ
- パンケーキ
これら3つの呼ばれ方が最近では基本となっていますので、この3つを覚えておけば、今後バレーボールの試合を観戦する際にも解説の内容がより理解できるようになるはずです。
ちなみにそれぞれどのようなレシーブかと言うと、
- レセプション・・・サーブレシーブのこと
- ディグ・・・サーブレシーブ以外のレシーブのこと
- パンケーキ・・・手の甲でレシーブすること。
となります。
パンケーキはこの中でも使用頻度はかなり少ないですが、よくあるシーンとしては、相手選手がフェイントをしてきた際にレシーバーが滑り込み、ボールと床の間に手のひらを潜り込ませ手の甲でレシーブする。
このようなシーンのレシーブ方法を「パンケーキ」と呼びます。
少しイメージが難しい。。という方は「S&Dバレーボール教室」というYouTubeチャンネルでパンケーキについて解説されている動画がありますので、参考に掲載しておきます。
出典:S&Dバレーボール教室
ただ、これらの用語は実は最近使用され始めた用語で、これまでは「サーブレシーブ」や「スパイクレシーブ」、全てまとめて「レシーブ」と言っていました。
ですが、もともと海外では上記の呼ばれ方をしており、それが日本でも浸透してきた結果、最近では上記3つの呼び方が主流となっています。
と疑問に思う方もいるかもしれませんが、正直どの呼び方も間違いではありません(笑)
レセプションと言ってもいいですし、サーブレシーブと言っても問題なく伝わります。
ただ、レセプションやディグと言ったほうが「あ、この人はバレーボールのこと知っているんだな!(詳しいんだな!)」とは思われるかもしれません(笑)
レシーブの基本の構え方
レシーブの基本の構えは下記の通り行いましょう。
- 膝を曲げて腰を落とす
- 両足は肩幅よりも広く開く
- つま先に体重を乗せる
- 手は胸辺りでキープ(手はくまない)
バレーボールで安定したレシーブをするためにまず重要なことは、ボールの正面に素早く動くことです。
そのためには、ボールの落下地点を把握し、素早くボールの正面に動かなければいけません。
素早く動くためには、常に膝を曲げ腰を落とし、つま先に体重をかけ準備しておく必要があります。
気を抜いて膝を伸ばした状態だと、ボールに素早く反応することができず、レシーブをした際にボールを弾いてしまうなどレシーブミスに繋がってしまいます。
膝を伸ばした状態で、体の右側にボールが飛んできた場合
ですので、まずは常に腰を落とし、いつでもボールに反応できるよう準備をしておきましょう。
また、腰を落とす理由の2つ目は、レシーブをより安定させるためでもあります。
詳しくは後述しますが、レシーブは体全体で行うものです。
腕だけでレシーブをしてしまうと、安定せずすぐにボールを弾いてしまいます。
安定したレシーブをするためには、ボールの正面に入り、腕は振らず、ボールを上に上げるよう意識し腕を添えるだけです。
腰が上がっていると、腕の角度が地面に対し垂直気味になってしまい、ボールが上に上がらずライナー気味の放物線で飛んでいってしまいます。
そうなると、味方選手がカバーできず失点に繋がってしまうので、ボールが上に上がるような腕の角度でレシーブを行えるよう腰を落としておきましょう。
また、構えの段階では腕は組まずに胸の辺りでキープしておきます。
そうすることで、ボールの高さに合わせて、レシーブやオーバーを瞬時に切り替えることができます。
構えの段階で腕を組んでしまうと、胸よりも高い位置にボールが来た際、オーバーに切り替えるのが遅れボールを弾いてしまいます。
また、腕を組んだままボールに腕を合わせにいくと、レシーブ時に腕が止まっていないことが多くボールを弾きやすくなってしまいます。
なので、構えの段階では腕は組まずレシーブする直前に腕を組むようにしましょう。
これは正直人それぞれです。。
ベストな位置は一番ボールに反応しやすく動きやすいと位置となります。
なので、まずはその位置を見つけなければいけません。
ただ、まだバレーボールに慣れていない方は意識しないと腰が上がってきてしまうため、まずは腰を落とす癖をつけましょう。
ここでその癖をつけるおすすめの方法ですが、私がバレーボールを始めて慣れるまでは、構える際に床に手がつく位置まで腰を落とすようにしていました。
しかも自分にとってはその腰の位置がベストな位置だったので、もしかすると今この記事を読んでいる方も同じようにベストな位置かもしれません。
もし良ければ一度試してみてくださいね!
手の形
レシーブをする際の手の握り方はいくつか種類があります。
ただ、その中でも最も一般的な握り方があり、おそらくほとんどの選手はこれから紹介する握り方だと思います。
実際私も今回紹介する握り方でレシーブをしており、いくつかの握り方を試してみましたが、やっぱり一番オーソドックスな握り方が安定したレシーブを行うことができましたので、まずはこの握り方を覚えることをおすすめします。
では、手順ですが、
- まずは両手の手のひらを開き上に向けてください
- 次にそのまま手を重ねます
- その重ねた手を握り完成です
文字だけだと分かりづらいと思うので、画像でも解説します。
①まずは両手のひらを開き上に向ける
②次にそのまま手を重ねる
③その重ねた手を握り完成
これで一般的な手の握り方は完成です。
まずはこの握り方を覚え、その後自分に一番マッチした握り方を見つけてみてください!
腕の形
次に腕の形ですが、腕の形で意識をする事は、肘を曲げずに手をぴんと伸ばしボールと触れる面を広くすることと、腕の高さを揃えることです。
安定したレシーブを行うには、腕をぴんと伸ばしボールと触れる面を広くすることが重要です。
そうすることで、ボールと腕が触れる面積が大きくなりボールを飛ばしたい方向に安定して飛ばすことができます。
また、腕を組んだ際に腕の高さにばらつきがあると、ボールが思わぬ方向に飛んでいってしまうこともありますので、高さを揃えることもしっかり意識しておきましょう。
では、腕をぴんと伸ばし、面を広げ、高さを揃えるコツですが方法は簡単です。
まずは上記で説明した方法で手を組み、その組んだ手を下に下げましょう。
そうすることで、肘が曲がらず腕がぴんと伸びたと思います。
次に肘も下に向くように意識をしてみてください。
すると、腕の面となる部分が広くなり、高さも揃ったはずです。
この状態でレシーブができれば、安定したレシーブを行うことができますので、レシーブをする際は意識をして組んでみてください。
安定したレシーブのコツ
安定したレシーブを行うには、いくつか意識するべきポイントがあります。
行うレシーブの種類によっても少し変わってくる部分がありますので、それぞれ詳しく解説していきます。
スパイクレシーブ
安定したスパイクレシーブを行うには下記の点を意識してみてください。
- 手はギリギリまで組まない
- スパイクコースを予測する
- 体の正面でレシーブをする
- 上に上げることだけを意識する
手を早くに組んでしまうと、ボールにレシーブを合わせに行く際に、腕を振って合わせてしまうことになります。
そうすると、腕の位置が安定していないため、ボールを弾いてしまう可能性が上がります。
それを防ぐためにも、腕はギリギリまで組まずボールに触れる直前に腕を組むようにしましょう。
そうすると、ボールに触れる際に腕の位置が安定するため、ボールを弾くリスクが下がります。
また、トスの位置やスパイカーの体の向き、自チームのブロッカーの位置などからスパイクが飛んでくる位置を予測することも重要です。
スパイクの速度はかなり早いです。
スパイクを打たれてから、目で見て反応することは難しいため、事前にコースをある程度予測しておくことが重要となります。
ですが、この予測は正直簡単にできるものではありません。
どうしてもそれなりの経験値が必要になります。
ただ、予測が外れても全然いいので、常に予測をする癖を付けておきましょう。
すると、経験を重ねる度に予測の精度が上がっていきます。
次に、できるだけレシーブは体の正面で行うようにしましょう。
腕だけでレシーブをしてしまうと、スパイクの威力に負けてしまい、ボールを弾いてしまうことがあります。
それを防ぐためには、できるだけボールの正面に入り、体の正面でレシーブを行うことが重要です。
最後に、スパイクレシーブはセッターへの返球精度は重要ではありません。
いちばん重要なのはとにかく上に上げること。
セッターにボールが届かなくても全然大丈夫です。
スパイクを上に上げ、誰かにつながれば、スパイクレシーブとしては100点満点なんです!
ただ、そうは言ってもスパイクレシーブはレシーブの中でも正直難易度は高いです。
はじめはなかなか上手くいかないと思います。
ただ、先ほども言いましたが、スパイクレシーブは上に上げたら100点です。
早い速度で飛んでくるスパイクが決まるのは基本仕方のないこと。
レシーブが出来なかったことに対して落ち込む必要はありません。
なので、諦めず常に落下地点の予測の意識をしておきましょう。
サーブレシーブ
サーブレシーブで気をつける事はスパイクレシーブと似ており、下記の点を意識してみてください。
- 落下地点やボールの軌道を予測し、ボールの正面に立つ
- ギリギリまで腕は組まず、ボールから絶対に目を離さない
- 腕と体はセッターに向ける
サーブレシーブでもまず重要なことはボールの落下地点に立つことです。
レシーブの基本は腕だけでレシーブをしにいかないこと。
体全体でレシーブを行うことが、安定したレシーブを行うコツの1つとなります。
そのため、必ずボールの落下地点に素早く移動しておきましょう。
次に腕はギリギリまで組まず、レシーブする直前に組むようにしましょう。
サーブは主にジャンプサーブとフローターサーブに別けられますが、フローターサーブは無回転で飛んでくることが多く、空気抵抗を受けボールの軌道が変化しやすいです。
そのため、サーブレシーブ時はサーブから絶対に目を逸らさずに、ボールの軌道に合わせて腕をもっていき、レシーブする直前に腕を組み、しっかりと腕の面でレシーブをするようにしましょう。
早い段階で腕を組んでしまうとボールの軌道が変化した際、腕を組んだままボールに合わせることになり、レシーブ時に腕を振ってしまう原因となります。
レシーブのコツの2つ目は腕を組んだ際に腕を動かさないことが基本です。
また、サーブカットはスパイクレシーブと違い出来るだけセッターに返球したいレシーブとなります。
そのため、レシーブする際は腕の向きと体の向きをセッターに向けておきましょう。
そうすることで、自然とセッターの方向にボールが飛んでいくようになります。
間違っても腕を振ってセッターの方向にボールを送るようなことはしないでくださいね。
と思っている方もいるかと思いますので、落下地点を予測するコツも紹介します。
- サーバーの体の向きで予測する
- サーバーの癖や特徴を把握する
基本的にはサーバーの体の向きにサーブは飛んできます。
なので、体の向きで落下地点の方向はある程度把握することができます。
次にサーバーの癖でもボールの落下地点を予測することができます。
例えば、強めのサーブを打ってくる選手であれば、少しコートの奥に落下しそうであったり、ドライブ回転をかけてくる選手であれば、コートの前もしくは真ん中付近に落下しそうであったりと、サーバーの特徴や癖でも落下地点を予測することができますので、体の方向や相手選手の特徴などにも目を配るようにしてみてください。
チャンスボールのレシーブ
チャンスボールもスパイクレシーブ、サーブレシーブと気をつけるポイントや、安定させるコツは似ています。
- 落下地点を見極め素早く落下地点に移動する
- 体の正面でレシーブをするようにする
- アンダーでサーブレシーブを行う場合は、腕を振らず膝の屈伸でボールを前に運ぶように意識する
- 可能な限りオーバーでチャンスボールを返球する
まずどのようなレシーブでも、「落下地点に素早く移動する」「体の正面でレシーブを行う」ということは基本中の基本です。
これら2つができていないだけで、返球率は確実に下ると思ってもらっても大丈夫です。
なので、この2つは常に意識しておきましょう。
次に、チャンスボールをアンダーでレシーブする際は、腕を添えるだけではセッターまでボールが届きません。
ただ、チャンスボールの返球をミスをしてしまう人の多くは、腕を振りボールを前に押し出そうとしてしまっています。
そうすると、腕が動いているため腕の高さのズレなどが発生しやすく、思わぬ方向にボールを弾いてしまったり、前に押し出す力が強すぎてネットを超えてしまったりする可能性が高くなります。
それらを防ぐために、ボールを前に押し出す際は、腕は絶対に触らず、膝の屈伸でボールを前に押し出すように意識してレシーブをしましょう。
また、レシーブする際は、腕の高さを揃え、しっかりと面を作ることも意識してください。
これらを意識するだけでもかなり安定したレシーブを行うことができます。
最後に、チャンスボールは出来るだけオーバーで取ることをおすすめします。
チャンスボールのレシーブは簡単そうに見えて意外と難しいです。
ボールが高く上がっていることが多いので、落下地点が読みづらく、少しズレてしまったりします。
この少しのズレが、思わぬ方向にボールを弾いてしまう原因にもなりますので、チャンスボールの返球は舐めてはいけません!
ただ、オーバーであれば少し落下地点がズレたとしても修正しやすいです。
また、アンダーよりもボールに触れる位置が高いため、セッターまでのボールの軌道が少しライナー気味になり、攻撃までのスピードも上がります。
なので、チャンスボールは出来るだけオーバーで拾いに行くことをおすすめします。
レシーブを上達させる練習方法
ここからはレシーブを上達させる上で、効果の高い練習方法をいくつか紹介します。
対人パス
対人は基本二人一組で行う練習方法です。
片方の方がスパイクのフォームで強打を打ち、相方の人がレシーブを、次にレシーブをした人が強打を打ち、その相方がレシーブを行うといった流れでラリーを続けていく練習です。
バレーボールの中では基礎中の基礎練習ですが、対人パスを行うことでアンダーの感覚やオーバーの感覚、スパイクミートの感覚が養われるため、重要な練習と言えます。
対人パスで意識をすることは、ラリーをつなげることです。
ということは、レシーブを行う際には、相手が動かなくてもボールに触ることのできる位置に返球する必要があり、強打を打つ選手は相手がレシーブをしやすいよう正面にボールが来るようにミートすることを意識しないといけません。
そのため、レシーバーは強打を安定してレシーブするための体の使い方を体に染み込ませることができ、スパイクを打つ選手はボールにミートさせる感覚を掴むことができるようになります。
ですので、上手な人がやると、どちらの選手も全然動かずラリーが続きます。
意外とウォーミングアップ的なイメージで練習されている方もいますが、基礎を身につけるための重要な練習の一つと言えますので、行う際は一つ一つのラリーを集中して行うようにしてくださいね!
そういった方はまずは強打は打たず、オーバーとアンダーだけでラリーを続けてみてください。
まずはしっかりと相手の位置に返球することを意識しましょう。
そして、強打無しで安定してラリーが続けれるようになったら、強打を含めて練習を行うと良いですよ!
こちらも参考の動画を貼っておきます!
出典:S&Dバレーボール教室
スパイクの打ち方にご興味のある方は下記の記事で解説していますので、ご覧いただければ幸いです!
3メン
3メンとは、3人で後衛のレシーブ練習を行う練習です。
この練習で下記の事を身につけることができます。
- 後衛3人でレシーブを行う際の動き方を身につけることができる。
- 味方選手がレシーブミスをした際のカバー力を身につけることができる。
- ボールの落下地点を予測する技術を身につけることができる。
3メンとはレシーバーが3人、球出し(スパイカー)1人でレシーブ練習を行うメニューです。
レシーバーはコートの後衛のポジションへ、球出しの方はネット下に立ち練習を行います。
球出しの方は、スパイク、フェイント、チャンスボールなどを織り交ぜ、レシーバーはそれらを落とさないように連携しながらレシーブを行っていく練習です。
そのため、実戦に近いレシーブ練習を行うことができますので、後衛でのレシーバーの動き方を身につけることができます。
また、3メンでは球出しの方が出してきたボールを球出しの方に直接返球できるようにレシーブをしなければいけません。
バレーボールのルール同様、3タッチ目には球出しの方にボールが帰っていなければいけませんので、1球目のレシーブをミスした場合は、コートの選手がカバーをし球出しの方にトスを上げる必要がありますので、味方選手のレシーブミスのカバー力も身につけることができます。
また、球出しの方がどのようなボールを出してくるかもランダムなため、球出しの方の体の向きや手の位置などから落下地点を予測しなければいけません。
上記でもお伝えしていますが、バレーボールにおいてボールの落下地点を予測することは非常に重要です。
この予測力を身につけるには、何回も実践の経験をするしかありません。
その経験に近いものを練習できるのがこの3メンですので、ボールの落下地点を予測する技術も身につけることができるためおすすめの練習方法です。
3メンの参考動画も貼っておきます!
出典:S&Dバレーボール教室
ボールキャッチ
バケツを使ったキャッチボールもアンダーハンドレシーブの練習に最適です。
特にまだ経験が浅い人にはおすすめと言えます。
というのも、この練習をすることでアンダーハンドレシーブを行う際に、ボールの正面に入る感覚を養うことができます。
この練習を行う方法は下記の通りです。
- 二人一組になる
- 片方の人はバケツを抱え込み、相方の人は山なりになるようにボールを投げる
- ボールの落下地点に入り、バケツでボールをキャッチする
- ボールがバウンドしてバケツから飛び出さない様に膝の動きを意識する
この流れが一連の流れとなります。
バケツでボールキャッチを行う際は、バケツを動かしてボールをキャッチするのではなく、バケツは固定で体を動かしてボールのキャッチを行うことを意識しましょう。
そうすることで、ボールの正面に入る感覚を鍛えることができます。
また、ボールがバケツから飛びなさないよう膝の動きも意識することで、アンダーハンドレシーブを行う際の膝の動きも身につけることができますので、この練習でアンダーハンドレシーブの基本の動きを身につけることができます。
ヘディング練習
ヘディング練習はオーバーハンドパスの基本練習です。
この練習を行うことで、オーバーハンドパスを行う際に、落下地点を予測する力を鍛えることができます。
練習の方法はバケツキャッチと同様で、
- 二人一組になる
- ペアの1人が山なりになるようにボールを投げる
- 相手の人はすぐさまボールの落下地点に入りヘディングを行う。
オーバーハンドパスでボールを捉える理想の位置はおでこ付近です。
なので、ボールを投げた方に返球できるヘディングの位置が、ちょうどオーバーハンドパスを行う際にボールを捉える理想の位置となります。
ただ、頭を動かしヘディングをしにいくと、落下地点を読む練習にはなりませんので、頭は固定ししっかりと体全体が落下地点に入ることを意識してください。
また、ヘディングを行う際は、ボールを投げた方にきれいに返球できることも意識する必要があります。
頭を固定した状態で返球するには、膝の動きが重要です。
その膝の動きはオーバーハンドパスでも同じく重要なので、すぐさま落下地点を予測し、膝を曲げ、膝を伸ばしながらボールを投げた方に返球するよう意識して練習を行ってくださいね。
また、ヘディングでボールを捉える位置は髪の生え際当たりが理想です。
そのあたりが、オーバーハンドパスを行う際の理想の手の位置となります。
ヘディングがどうしても苦手という方は、ヘディングをせず、髪の生え際付近でボールをキャッチする練習でも問題ありません。
その方法でも落下地点を予測する力を鍛えることはできますので、どうしてもヘディングが出来ない方はキャッチをして練習を行ってくださいね。
ランニングレシーブ
ランニングレシーブは、自分が取れるか取れないかギリギリのところに飛んでくるボールを、全力でレシーブする練習です。
落下地点を予測する力、フェイントやブロックのワンタッチボールなどをレシーブするための体の使い方を養うことができます。
ランニングレシーブは、ボールを出す方はレシーバーがレシーブできるかできないかギリギリのラインにボールを出します。
イメージとしては、コート内にフェイントを落とすようなイメージです。
それをレシーバーはコート内にボールを落とさないよう全力で追いかけてレシーブします。
バレーボールのレシーブを行う際は、動かないということが基本です。
ただ、どうしても試合中落下地点に入り切ることができず、動きながらレシーブをする必要があるシチュエーションが必ずあります。
そのような状況での体の動かし方、落下地点を予測する力を養うことができるため、この練習もレシーブ練習において重要な練習となります。
ランニングレシーブで意識をすることは下記の点です。
- とにかくボールの落下地点に素早く入る事を意識する
- 移動する際は手は組まない
- レシーブする際、体はセッターの方向に向ける
の3点は最低でも意識するようにしましょう。
また、どうしても落下地点に入りきれない、バランスを崩しながらじゃないとボールに届かない、といった場合は無理にセッターまで返球する必要はなく、コート内にボールを上げる事を意識してくださいね!
ランニングレシーブの練習風景がイメージできる動画がYouTubeにありましたので、参考程度に貼っておきます!
実践練習
レシーブの練習に置いて、一番いい練習になるのは試合形式の練習です。
実際に実戦形式で練習を行うことで、ボールの落下地点の予測、コート内での動き方、チーム内の連携などレシーブに置いて必要なことを全て鍛えることができます。
また、試合を行うことで自分自身に足りないことも明確に分かります。
その足りない部分を補うために、個別で練習を行う。
これを繰り返すのが一番上達が早い練習方法です。
ただ、実践練習はあくまでもバレーボールの基礎ができる様になってからにはなります。
基礎が出来ていないと、逆に変な癖がついてしまう可能性があります。
一度ついてしまった癖はなかなか直すことができませんので、まずは基礎をマスターしてから実践練習を行いましょう。
レシーブが上達しない人のよくある特徴
ここまでレシーブを上達させるための練習方法を紹介してきましたが、上達スピードは人それぞれです。
中には、なかなかレシーブが上達しないと悩んでいる人もいるはずです。
では、なぜレシーブが上達しないのでしょうか?
考えられる原因を紹介していきます。
腕を振ってしまっている
レシーブ時に腕を振ってしまう人はレシーブがなかなか安定しません。
腕を振ってしまうと、ボールを飛ばす方向やボールの角度を安定させることは難しいです。
少しでもレシーブする位置がズレてしまうと、思わぬ方向にボールが飛んでしまうなど、レシーブミスに繋がります。
なので、基本は腕は動かさずボールの落下地点に添えるだけで大丈夫です。
そして下半身の動きなどを使ってボールを前に送り出す(押し出す)イメージでレシーブを行うことを意識しましょう。
この記事を読まれている方の中にはこの様に思われている方もいるかと思います。
そして、確かに振っています。(笑)
振っている理由は単純に楽だからです。
スパイクなどの強打でボールが飛んできた際は、ボールの落下地点に腕を置き、当てるだけでボールはしっかりとセッターの位置まで送り出すことができます(腕の方向などが問題ない場合)。
ただ、チャンスボールなどボールの勢いが弱い場合にレシーブする際は、腕に当てるだけではセッターまで返球することができないません。
そのため、少し腕を振りボールに勢いを付けてボールの飛距離を伸ばしています。
ですが、初心者の方やレシーブを上達させたいと考えている方は、レシーブになれるまでは腕は振らないほうがいいというのが結論です。
まずレシーブで大事なことは『ボールを自分が思っている方向に飛ばすことができているか』です。
飛距離はまずは気にしなくても大丈夫です。
なのでレシーブをする際、まずは下記のことを意識してみてください。
- レシーブする際は腕は動かさない
- 自分が飛ばしたい方向通りにボールを飛ばせるよう意識する
- ボールの飛距離を伸ばしたい場合は、腕を降るのではなく下半身の力で前に送り出すことを意識する
上記のことを意識しまずはレシーブの基礎を身につけてください!
基礎が身についた後は、楽にレシーブを行う方法を自分なりに見つけていくことができるはずです。
腕を組んだまま動いている
腕を組んだまま動いてしまう人もなかなかレシーブが上達しない特徴の1つです。
腕を組んだままだと移動速度がどうしても遅くなってしまいます。
予想外のところにボールが来た場合、レシーブが間に合わないといったことが起こりえます。
また、ボールの正面に入り切ることができず、レシーブを行う場合、ボールの軌道に腕を合わせないといけませんが、腕を既に組んでしまっていると、組んだまま腕を振り合わせることになります。
そうなると、レシーブ時の腕が安定していないため、思わぬ方向にボールを弾いてしまう可能性があります。
そのため、レシーブを行う際はギリギリまで腕は組まず、レシーブ直前に腕を組みレシーブを行うようにしましょう。
ボールの軌道に腕を合わせる際も、腕を組まない状態で腕を動かし、レシーブできる位置に来た状態で腕を組むことを意識してみてください。
すると、レシーブ時には腕は動かず固定されているはずなので、安定したレシーブを行うことができます。
ボールの落下地点の予測が出来ていない
落下地点の予測ができない(予測をしていない)人もレシーブが思うように上達しない人の特徴の1つです。
バレーボールのレシーブにおいて、落下地点の予測はとても重要な要素の1つです。
なぜなら、スパイクなど高速で飛んでくるボールをレシーブするためには、ボールの軌道を目で見てからだと間に合いません。
そのため落下地点を予め予測し、反応速度を上げることが重要となります。
正直この予測する力はすぐに身につくものではありません。
どうしても経験が必要になってきます。
予測する際に必要な情報としては下記が挙げられます。
- 相手のスパイカーもしくはサーバーの体の向き(手の向き)
- スパイクであれば、味方チームのブロッカーの位置
- 相手選手の癖などを把握する
バレーボールの経験が浅い人の特徴の1つとして、試合中にボールだけを目で追ってしまう人がいますが、それだと落下地点の予測はできません。
予測するには相手選手の情報と、味方選手の位置などの情報が必要です。
そのため、レシーブが上手い人は試合中にボールを目で追いながらも、相手選手の動きや体の向き、手の向きなども常に見ています。
それらの情報から、「自分ならどこに向かってスパイクを打つ!」というような想像を行い、落下地点を予測しています。
なので、まだ上手く落下地点を予測できない人も焦らなくていいので、練習でも常に頭の中で落下地点を予測することが大事です。
回数を重ねるたびに予測の精度は上がってきます。
その時意識するのはただ想像するだけでなく、上記3つの必要な情報を確認するよう意識しながら想像することが大事です。
レシーブを受ける位置が悪い
レシーブを受ける位置もレシーブが上達する上では重要です。
なぜかと言うと、レシーブを行い、ボールを飛ばす方向を調整するには体の向きが重要になります。
レシーブの基本としては、体の向いている方向にボールは飛んでいくことが多いです。
そのため、レシーブは体の正面で行い、ボールを飛ばしたい方向に体を向け、レシーブを行うようにすることを意識してください。
また、体の正面でレシーブを行うことで、ボールを弾いてしまうリスクも防ぐことができます。
腕だけでレシーブをしにいくと、逆にボールを弾いてしまうリスクが高まりますので、出来るだけ体の正面でレシーブを行う事を意識してください。
確かにスパイクレシーブを体の正面で受けるのは難易度が高いですよね。
ただ、スパイクレシーブでも安定したレシーブを行うには、ボールを体の正面で受けることは重要です。
だからこそ上記でも記載した落下地点の予測力が大切になってきます。
ボールの軌道を目で見てからの反応では、スパイクレシーブなどの速度の早いボールを体の正面でレシーブを行うことは不可能に近いです。
そのため、落下地点を予測し、出来るだけ早くボールの落下地点に移動することで、体の正面でレシーブが出来るようになりますので、落下地点を予測しすぐさま落下地点に移動することを意識しましょう。
実践を意識して練習していない
どのスポーツにも共通して言えることかもしれませんが、実践を意識せず練習している人は上達が遅いです。
というのも、練習通りの状況が実際の試合で訪れるかと言わると、そうそう訪れません。
例えばレシーブ練習で、自分目掛けて飛んでくるボールをきれいにレシーブできたとしても、試合では自分を狙ってスパイクを打ってくる選手などいません。
2段トスの練習をする場合でも、練習では1本目のレシーブが乱れることが分かっているため、安定した2段トスを上げることができるかもしれませんが、試合では初めから1本目のレシーブが乱れることが分かっている状況などありません。
このように、試合ではどのような状況になるかその時にならないとわからないですよね。
なので、常に練習でもいろんな状況を予測し、常に反応できるように意識しておかないといけません。
また、常に相手チームがいることもイメージしながら練習をする癖を付けておきましょう。
レシーブ力を向上し、チームのレベルアップを目指そう!
レシーブ力を向上させるために行ったほうが良い練習や意識することを解説してきました。
ただ、向上させるには多くの練習時間が必要です。
レシーブの練習は地味ですが、とても重要なので1つ1つしっかりとこなしてくださいね!
どこかのタイミングで、「上手くなってる!」と実感できる日が必ず訪れます。
それまでぜひ頑張ってみてください!